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むかしむかし、あるところに1900形という電車が2両おりました。

1900形は、これまでの車両と異なる新型駆動装置を採用した画期的な車両で、後に製造された2000形とともに、地下鉄銀座線なる路線で活躍しておりました。

1900形と2000形の違いは運転台の数(1900形…両運転台、2000形…片運転台)ぐらいしかなく、ともに新型車両ということで銀座線の先頭車両に抜擢されます。

1900形は2両とも同一の編成に組み込まれ、日本中の地下鉄マニアから「銀座線で唯一両運転台車が先頭に立つ編成」として注目をあびることになります。

 

しかし、世の中にバリアフリーという概念が浸透し始めると、この1900形は真っ先に運用を外され、新型車両に置き換えられてしまいました。「こいつだけ両運転台車でシルバーシートが設定できない」という理由で。2両だけだったんで「創意工夫」するより潰しちまえという判断だったんでしょう。

 

どうにも少数派っていうのは現場で持て余された挙句環境が変わるとまっさきに淘汰されてしまうよなあ…とナンバーワンにならなくてもオンリーワンなんだから気にするなという趣旨の歌を聞くたびに思うのでした。